『円覚寺』鎌倉五山第二位の古刹!執権北条時宗の平和への願い!

『円覚寺』鎌倉五山第二位の古刹!執権北条時宗の平和への願い!
円覚寺

【円覚寺について】

鎌倉を代表する古刹で、鎌倉五山第二位の格式高い大きなお寺です。
境内の中にJR横須賀線の線路があり、北鎌倉駅に隣接しています。

円覚寺


アクセスがいいので観光客も多いですが、境内が広いので混雑している感じはしません。
一脚や三脚は迷惑にならなければ可と写真撮影にもおおらかな印象で、マナーを守って感謝してお参りしましょう。
ご本尊は宝冠釈迦如来です。

【沿革・歴史】

鎌倉幕府8代執権・北条時宗が中国・宋より招いた無学祖元禅師により開山されました。
開基である時宗は、国家の鎮護と蒙古襲来による殉死者を敵味方の区別なく弔うため、禅を広めるために円覚寺の建立を発願しました。

最初の元寇(文永の役)は1274年(文永11年)、4万の軍勢で九州に責めてきましたが暴風雨で撤退、とりあえず難を逃れた24歳の執権時宗は大帝国である元の隷属要求を退け再度の来襲に備えました。

苦悩する時宗に、禅の師である無学祖元は「莫煩悩(まくぼんのう)」と「驀直去(まくじきこ)」という言葉を書いた書を渡しました。
「迷うことなく正しいと信じたことを行え」「わき目もふらずまっしぐらに行け」という意味で、無学祖元は国の命運を一身に背負った若き執権時宗に、この難極に対してブレずに腹を据えて立ち向かうよう諭しました。

時宗31歳の1281年(弘安4年)、二度目の元寇(弘安の役)があり、元は4000艘・14万の大軍で責めてきました。
苦戦しましたがまたもや暴風雨が吹き元の船は全滅、日本は勝利しました。
時宗は最大の国難を救った翌年の1282年(弘安5年)に円覚寺を建立、1984年(弘安7年)に34歳でこの世を去りました。

日本の歴史に大きな足跡を残した北条時宗、そのことを思いながらこの地を訪れるとまた違った景色が見えてくるかもしれません。


【見どころ・撮影ポイント】

「総門」

「総門」

駅を出てすぐにある階段を登った先にある門で、秋には紅葉スポットとしても賑わいます。

「山門(三門)」

円覚寺

立派な山門で、夏目漱石の小説「門」の舞台になったことでも有名です。
三解脱(空・無相・無願)を象徴するといわれ、諸々の煩悩を取り払う門とされています。
1785年(天明5年)に再建されました。

「仏殿」

円覚寺


1573年(元亀4年)の仏殿指図(設計図)に基づいて、鉄筋コンクリート造で1964年(昭和39年)に再建されました。
内部天井には前田青邨監修、守屋多々志揮毫作の「白龍の図」があります。

奥にはご本尊の宝冠釈迦如来像が安置されています。

円覚寺

「方丈」

元は住職の居住する所ですが、現在は多目的に使用され、庭園を見ることもできます。

「唐門・勅使門」

方丈の正門で、唐破風の屋根を持つ1839年(天保10年)建立の唐門です。
菊の御紋と見事な彫りものがあります。

「居士林」

円覚寺

在家の座禅道場で一般向け坐禅会が催されています。

「開基廟」

円覚寺の開基・北条時宗を祀った廟です。
別料金 拝観料100円、抹茶500円

「選仏場」

仏殿が再建されるまでこの堂が仏殿を兼ねていた修行僧の座禅道場で、1699年(元禄12年)に建立された茅葺屋根の建物です。
薬師如来立像(南北朝時代)を安置しています。

「舎利殿」国宝

円覚寺

お釈迦様の歯が祀られています。
鎌倉時代に中国から伝えられた様式を代表する建物として鎌倉唯一の国宝建造物に指定されています。
通常は非公開で門から遠くに見るだけですが、正月3が日と11月3日前後などに外観のみが公開されます。

「洪鐘」国宝

高さ259.5cmの洪鐘は関東で最も大きいもので国宝に指定されています。
北条時宗の子、貞時が国家安寧を祈願し1301年(正安3年)に寄進したものです。
仏殿の脇にある長い急な石段を登った先にあります。

「弁天堂」

北条貞時が洪鐘とあわせて弁天堂を建立しました。

洪鐘弁天堂茶屋で一服できます。

【アクセス】

JR横須賀線「北鎌倉駅」下車徒歩1分

横浜・横須賀道路「朝比奈インター」から約20分
駐車場なし 周辺の一般有料駐車場を利用

【時間・拝観料】

3月〜11月 午前8:00〜午後4:30
12月〜2月 午前8:00〜午後4:00

大人  300円(高校生以上)
小人  100円(小中学生)

【所在地・お問い合わせ】

〒247-0062 鎌倉市山ノ内409 
TEL:0467-22-0478

臨済宗大本山 円覚寺 公式サイト 
http://www.engakuji.or.jp/


円覚寺


写真旅ガイドカテゴリの最新記事