『英勝寺』建造物の多くが重要文化財!竹林や花も見どころ鎌倉唯一の尼寺!

『英勝寺』建造物の多くが重要文化財!竹林や花も見どころ鎌倉唯一の尼寺!
英勝寺

【英勝寺について】

英勝寺は今も残る鎌倉唯一の尼寺として知られています。
境内にある建造物の多くが国の重要文化財で、歴史ある鎌倉の風情を伝えていて、竹林や季節の花と合わせ見ごたえのあるお寺です。

江戸時代には水戸徳川家の姫を代々住持(住職)として迎えた歴史あるお寺ですが、どこか凛とした印象もあるお寺です。
太田道灌や英勝院の思い、竹林や四季折々の花が咲くよく手入れされた境内がそのように感じさせるのでしょうか。

鎌倉駅からも徒歩圏内でアクセスもよく、通用門にはその日見られる花の札がかかっているなどわかりやすく、見どころも多いので何度でも行きたくなるお寺です。

【沿革・歴史】

戦国時代末期、関東を支配していた徳川家康は、鎌倉の復興に力を入れました。
後に「英勝院」となる江戸城を築城した太田道灌5代子孫お八は、家康の側室となりお梶と名を改め、関ヶ原の戦いにも同行、その勝利を祝い家康からお勝の名を賜り、大阪冬の陣、夏の陣にも同行するなど徳川幕府の成立期に大きな影響を与えました。

家康は聡明なお勝を大切にし、お勝も家康を支えました。
子も生まれましたが幼少で亡くし失意の日々もありました。
家康はお勝を11男・頼房の養母にし、頼房は後に初代水戸藩主となりました。
370年余り続く英勝寺と水戸藩の縁の始まりです。

家康の死後、お勝は出家し英勝院となり、その後も徳川家を支え、三代将軍家光から先祖の地を寺地として賜り、1636年(寛永13年)に仏殿が完成、頼房の8歳の娘・小良姫を玉峰清因と号し開山としました
小良姫は寛永11年英勝院の養女となっています。

英勝院の死後、祠堂や山門、鐘楼が整備されました。
英勝院は寛永19年に亡くなり、現在の墓は頼房の子で家康の孫、「水戸黄門」で知られる徳川光圀が建立しました。

開山・清因尼は寛永19年に入寺、元禄8年、68歳で住持を清山尼に譲りました。

創建:1636年(寛永13年)
開山:玉峯清因(徳川頼房の子、徳川光圀の姉)
開基:英勝院(太田道灌5代の子孫)

本尊:阿弥陀如来

東国花の寺百ヶ寺鎌倉6番札所

【見どころ・撮影ポイント】

「仏殿」重要文化財

英勝寺

1636年(寛永13年)、英勝院が建立、1643年(寛永20年)、徳川頼房が英勝院の一周忌のために改築しました。
軒下には十二支の装飾彫刻があります。

徳川家光が寄進したと伝わる運慶作の本尊・阿弥陀三尊像が安置されています。
正面の小窓を開け拝することができます

英勝寺

「山門」重要文化財

英勝寺 山門

徳川頼房の子、讃岐高松藩主・松平頼重(徳川光圀の兄)によって英勝院の一周忌のために1643年(寛永20年)に建立されました。

頼重は父・頼房の兄である尾張・紀伊徳川家に嫡男が生まれる前の子であったため生まれることができない危機がありましたが、英勝院の計らいで無事誕生することができました。
京都の寺で育ち、出家して僧となるはずでしたが、英勝院が将軍家光に謁見させ大名に取り立てられました。
水戸藩は弟の光圀が継ぎましたが、光圀は頼重の子を後継者とし、水戸藩の藩主は頼重の子孫が継ぐことになりました。

山門は1923年の関東大震災で全壊しましたが、全ての部材が小町3丁目の資産家に買い取られて私有地に再建されました。
2001年に英勝寺が買い戻し部材を保管、2011年に元の場所に再建、2013年には国の重要文化財に指定されました。

英勝寺の歴史を象徴する建造物です。

「鐘楼」重要文化財

英勝寺

鎌倉では唯一の「袴腰」様式で、山門同様、英勝院の一周忌のために1643年(寛永20年)に建立されました。

「祠堂門(唐門)」重要文化財

英勝寺

両面透かし彫りのボタンの花があしらわれています。

「祠堂」重要文化財

徳川頼房の子・徳川光圀によって建立されたと伝わる英勝院の位牌を祀る建物で、華麗な色彩装飾が施されています。
現在は覆われ別の建物の中にあります。

「太子堂」

英勝寺

聖観菩薩が祀られています。

「書院」

月に数回不定期で抹茶を楽しめます。
開催日は門の前に看板が出ます。

「三霊社権現」

山門横の崖に掘られた洞窟で中に入って通り抜けることができ、途中には石仏が安置されています。

「竹林」

英勝寺

遊歩道が整備され、竹林の中を歩くことができます。
この地にかつて水戸徳川家の姫君の住まいがあり「姫御殿」と呼ばれました。

「藤」

書院横の藤棚に白い花を咲かせます。

「彼岸花」

英勝寺

鎌倉の彼岸花の名所としても知られています。
彼岸花は別名「曼殊沙華」といい、山口百恵の歌が思い出されます。
9月には鐘楼、山門横に一面に咲く彼岸花が見られます。

「古木」

祠堂前のワビスケと山門隣の唐楓が鎌倉市の天然記念物に指定されています。

【アクセス】

鎌倉駅西口より徒歩15分

人力車もよく見かけます

駐車場なし

【時間・拝観料】

9:00~16:00 木曜日は休

拝観料 大人300円 高校生200円 中学生以下100円

【所在地・お問い合わせ】

〒248-0011  神奈川県鎌倉市扇ガ谷1-16-3
0467-22-3534

鎌倉市観光課 公式サイト 英勝寺ページ

https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kamakura-kankou/meisho/01eishouji.html

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